育休を取ったら給料はいくら減る?給付金を含めた家計への影響を計算してみた

👶 宮崎の子育て

育休の制度を調べていると、次に気になったのが「お金」のことでした。

育休を取れば、子どもと過ごす時間を増やせます。第二子が生まれれば、赤ちゃんのお世話だけでなく、上の子の生活や家事もあります。

できれば夫婦で協力して、出産直後の生活を乗り切りたい。

一方で、仕事を休む以上、どうしても気になるのが「その間、家計はどうなるの?」という問題です。

給料はどのくらい減るのか。

育児休業給付はいくらもらえるのか。

出生後休業支援給付金の13%が上乗せされると、実際にはどのくらい違うのか。

制度の数字だけを見ても、我が家の生活にどう影響するのかはイメージしにくい。

そこで今回は、「育休を取ったら、実際に家計はいくら変わるのか」を、具体的な数字を使って計算してみました。

この記事で分かること

  • 育休中の給付金はどう計算されるのか
  • 賃金月額20万・30万・40万円の場合の給付額の目安
  • 14日・28日間育休を取った場合の給付額
  • 出生後休業支援給付金が加わるとどうなるのか
  • 「手取り10割相当」とはどういう意味なのか
  • 育休中の社会保険料はどうなるのか
  • 育休を取ると家計にどんな影響があるのか
  • 育休を取る前に確認しておきたいこと

この記事の結論

育休中は給与が通常どおり支払われるとは限りませんが、条件を満たせば育児休業給付などを受け取れます。額面の給与と手取り、給付金、社会保険料を分けて考えると家計への影響を把握しやすくなります。

  • 育児休業給付の仕組みを確認
  • 出生後休業支援給付金の条件を確認
  • 実際の家計では手取りベースで比較する

育休を取ったら、家計はどう変わる?

まず知っておきたいのは、育休を取得すると通常の給与がそのまま支払われるとは限らない一方で、条件を満たせば雇用保険から育児休業給付を受け取れるということです。

育児休業給付は、原則として育児休業開始から180日までは休業開始時賃金日額の67%、181日目以降は50%です。

さらに、一定の条件を満たす場合には、出生後休業支援給付金が最大28日間、13%上乗せされます。

つまり、対象となる期間については、育児休業給付67%+出生後休業支援給付金13%で80%相当になる場合があります。

ただし、これは「給与の額面80%がそのまま振り込まれる」という意味ではありません。

また、出生後休業支援給付金には取得日数や取得時期などの条件があります。

ここからは、実際の数字を使って考えてみます。

育児休業給付はどうやって計算する?

育児休業給付を考えるときに注意したいのが、「手取り額」を基準に計算するわけではないということです。

原則として、育児休業開始前の直近6か月間に支払われた賃金をもとに休業開始時賃金日額を算出し、その金額を基準に給付額が決まります。

簡単にイメージすると、

育児休業開始前6か月の賃金総額 ÷ 180 = 休業開始時賃金日額

という計算が基本です。

賞与など、一定の賃金は算定の対象外です。

そのため、この記事で「賃金月額30万円」と表現するときは、手取り30万円という意味ではありません。

制度を分かりやすくするため、一定の賃金月額を前提にしたモデル計算として紹介します。

賃金月額20万円なら育休給付はいくら?

まず、育休開始時賃金月額が20万円だったケースを考えます。

項目 計算 金額の目安
賃金月額 ― 200,000円
180日まで 200,000円×67% 134,000円
181日目以降 200,000円×50% 100,000円

単純化すると、育休開始から180日までは月約13.4万円、181日目以降は月約10万円が一つの目安になります。

ただし、実際の給付額は休業開始時賃金日額や支給単位期間、賃金の支払い状況、上限額などによって変わります。

賃金月額30万円なら育休給付はいくら?

次に、賃金月額30万円の場合です。

項目 計算 金額の目安
賃金月額 ― 300,000円
180日まで 300,000円×67% 201,000円
181日目以降 300,000円×50% 150,000円

モデル計算では、180日までは月約20.1万円、181日目以降は月約15万円です。

厚生労働省の説明でも、平均月額30万円のケースでは、育児休業給付の支給額が月額約20.1万円となる例が示されています。

賃金月額40万円なら育休給付はいくら?

賃金月額40万円の場合も同じように計算します。

項目 計算 金額の目安
賃金月額 ― 400,000円
180日まで 400,000円×67% 268,000円
181日目以降 400,000円×50% 200,000円

モデル計算では、180日までは月約26.8万円、181日目以降は月約20万円です。

ただし、育児休業給付には支給上限額があります。

賃金が高い場合は、単純に67%や50%を掛けた金額がそのまま支給されるわけではありません。

賃金月額別に見ると、育休給付はいくら?

ここまでのモデル計算を一覧にすると、次のようになります。

育休開始時の賃金月額 180日まで・67% 181日目以降・50%
20万円 13.4万円 10万円
25万円 16.75万円 12.5万円
30万円 20.1万円 15万円
35万円 23.45万円 17.5万円
40万円 26.8万円 20万円

この表からも分かるように、育休を取ったからといって収入が完全になくなるわけではありません。

一方で、181日目以降は原則50%相当になるため、長期間の育休を検討する場合は家計への影響をしっかり確認する必要があります。

男性が14日間育休を取ったら、給付金はいくら?

ここからは、男性が実際に育休を取るケースを考えてみます。

休業開始時賃金日額を10,000円とするモデルです。

14日間の育休を取得した場合、育児休業給付は、

10,000円×14日×67%=93,800円

となります。

育児休業給付だけなら、モデル上は93,800円です。

さらに、本人と配偶者がそれぞれ所定の条件を満たして育児休業を取得するなど、出生後休業支援給付金の支給要件を満たした場合には、対象期間について13%の上乗せがあります。

その場合、

10,000円×14日×13%=18,200円

となり、2つの給付を合わせると、

93,800円+18,200円=112,000円

というモデルになります。

男性が28日間育休を取ったら、給付金はいくら?

次に、同じ条件で28日間取得した場合を計算します。

育児休業給付は、

10,000円×28日×67%=187,600円

です。

出生後休業支援給付金の条件を満たす場合は、

10,000円×28日×13%=36,400円

となります。

給付 計算 金額
育児休業給付 10,000円×28日×67% 187,600円
出生後休業支援給付金 10,000円×28日×13% 36,400円
合計 10,000円×28日×80% 224,000円

つまり、所定の条件を満たしたモデルケースでは、28日間について22.4万円の給付となります。

なお、出生後休業支援給付金の対象となるには、育児休業の取得日数や取得時期などの要件があります。

「28日休めば必ず22.4万円もらえる」という意味ではありません。

出生後休業支援給付金の「13%」はいつまで?

ここは非常に重要です。

出生後休業支援給付金は、通常の育児休業給付に対して最大28日間上乗せされる制度です。

ただ、ここまで読んでも「そもそも出生後休業支援給付金って、誰がどんな条件で受け取れるの?」と思う方もいると思います。

男性の「産後パパ育休」と通常の育児休業の違い、夫婦それぞれの取得条件や給付金については、前回の記事で詳しく整理しました。

男性・女性の育休制度と給付金について詳しく見る

ここで重要なのは、

「半年間育休を取れば、半年間ずっと80%相当になる」

という制度ではないということです。

出産直後の一定期間に取得する育児休業について、所定の要件を満たした場合に最大28日間、13%が上乗せされます。

その後は、原則として通常の育児休業給付である67%相当、181日目以降は50%相当という仕組みになります。

そのため、家計を計算するときは、

  • 最初の28日間
  • その後の育休期間
  • 181日目以降

を分けて考える必要があります。

「手取り10割相当」って本当に10割なの?

出生後休業支援給付金が対象になると、育児休業給付67%と合わせて80%相当になります。

厚生労働省では、この給付率について「手取り10割相当」と説明しています。

では、育休を取れば給与の100%がもらえるのでしょうか。

そういう意味ではありません。

80%というのは給付率の話であり、給与の額面が100%支払われるわけではありません。

「手取り10割相当」とされているのは、給付が非課税であることや、一定の条件を満たす育児休業では社会保険料が免除されることなどを踏まえた表現です。

ここは注意

「手取り10割相当」=「額面給与が100%になる」ではありません。

実際の家計への影響は、給与・給付金・税金・社会保険料などを合わせて考える必要があります。

育休中の社会保険料はどうなる?

育休を考えるとき、給付金だけでなく社会保険料も確認しておきたいところです。

一定の要件を満たして育児休業を取得した場合、健康保険料と厚生年金保険料が免除される仕組みがあります。

そのため、育休中の家計を考えるときには、単純に、

「給与30万円が20.1万円になるから9.9万円減る」

と考えるだけでは不十分です。

社会保険料が免除されるかどうかによって、実際の手取りへの影響が変わるからです。

特に短期間の育休では、何日取得するかだけでなく、いつ取得するかも重要になります。

同一月内で終了する育児休業についても、一定の条件のもとで、その月に14日以上取得した場合は社会保険料免除の対象になります。

ただし、賞与にかかる社会保険料には別の要件があります。

そのため、具体的な免除の可否は勤務先や年金事務所などに確認するのが確実です。

育休を取ったら家計はいくら減る?

ここまで計算すると、育休を取った場合の家計への影響が少し見えてきます。

例えば、育休開始時賃金月額を30万円と単純化した場合、67%相当は約20.1万円です。

額面だけを比較すれば、

30万円-20.1万円=9.9万円

となります。

しかし、これは「毎月9.9万円、家計が必ず苦しくなる」という意味ではありません。

育児休業給付は給与とは異なる扱いになり、一定の条件を満たす場合には社会保険料も免除されます。

一方で、会社から育休中に賃金が支払われる場合などは、育児休業給付が減額・不支給となる場合もあります。

そのため、本当に確認したいのは、

「給与がいくら減るか」ではなく、育休中に家計へ実際いくら入ってくるのか。

ということです。

育休の期間によって家計への影響は変わる

育休を取る期間が長くなれば、それだけ仕事から得る給与が減る期間も長くなります。

一方で、育児休業給付は原則180日までは67%、181日目以降は50%です。

そのため、長期の育休では、最初の半年と、それ以降を分けて考える必要があります。

期間 基本となる給付率
育休開始から180日まで 67%
181日目以降 50%

さらに、出生後休業支援給付金による13%の上乗せは最大28日間です。

つまり、長期育休を検討する場合は、

出生直後の最大28日間 → その後180日まで → 181日目以降

という3段階で家計を考えると分かりやすくなります。

育休中のお金で「入金タイミング」も確認しておきたい

家計を考えるとき、もう一つ忘れてはいけないのが「いつお金が入ってくるのか」です。

制度上の支給額が分かっていても、育休を開始した直後に、その金額がすぐ口座へ振り込まれるとは限りません。

申請手続きや支給決定までの期間があるため、育休開始直後の生活費については、ある程度の現金を用意しておいたほうが安心です。

実際の申請時期や必要書類は勤務先によって手続きが異なる場合もあるため、育休を取得する前に会社へ確認しておきましょう。

「最終的にはいくらもらえるか」だけでなく、「それまで家計をどうつなぐか」まで考えておくことが大切です。

我が家の場合はどう考える?

我が家も第二子を迎えるにあたり、夫である自分が育休を取得することを考えています。

ただ、今回の記事では家計の細かい数字をすべて公開するのではなく、まずは制度を理解するためにモデルケースで計算しました。

例えば、育休開始時賃金月額が30万円なら、育児休業給付は180日まで月約20.1万円が一つの目安になります。

さらに、出生後休業支援給付金の条件を満たして対象期間の28日間を取得できれば、その期間は13%が上乗せされます。

こうして数字を並べてみると、

「男性が育休を取ったら、給与が全部なくなる」

というイメージとは、実際の制度はかなり違うことが分かります。

もちろん、育休期間が長くなれば家計への影響も大きくなります。

だからこそ我が家では、

  • 出産直後に夫がどのくらい休むか
  • 妻の育休期間をどうするか
  • 出生後休業支援給付金の対象になるか
  • 上の子の生活をどう支えるか
  • 育休期間中の生活費をどう確保するか

まで含めて考えていきたいと思っています。

「28日間育休を取る」という選択肢も考えてみる

今回調べていて、個人的に気になったのが28日間という期間でした。

出生後休業支援給付金は最大28日間が対象になるため、出産直後の約1か月をどう過ごすかは、男性育休を考えるうえで一つのポイントになります。

もちろん、28日間の取得がすべての家庭にとって正解というわけではありません。

仕事の状況、会社の制度、妻の体調、上の子の年齢、保育園などによって必要な期間は変わります。

それでも、

「男性育休=半年や1年間休む」

だけではなく、

「出産直後に14日、28日など、必要な期間を取得する」

という考え方もできます。

今回調べたことで、育休を「取る・取らない」の二択ではなく、「我が家ならどのくらい取るのがちょうどいいか」と考えられるようになりました。

育休を取る前に確認しておきたい5つのこと

1.会社の育休制度

法律上の制度だけでなく、会社独自の育児休暇や手当などがないか確認します。

2.育休を取得する期間

「育休を取る」だけではなく、いつからいつまで取得するのかを具体的に考えます。

3.夫婦それぞれの取得時期

出生後休業支援給付金を検討する場合は、夫婦それぞれの取得時期と日数が重要になります。

4.社会保険料免除の条件

短期間の育休では、取得日数や取得時期によって社会保険料免除の扱いが変わる場合があります。会社に確認しておきましょう。

5.育休開始直後の生活費

給付金が支給されるまでの期間も考え、生活費をどのように確保するか確認しておきます。

まとめ|育休は「いくら減るか」ではなく「いくら残るか」で考えたい

今回は、育休を取ったら家計が実際にどう変わるのかを、数字を使って計算してみました。

基本的なポイントをまとめると、

  • 育児休業給付は原則180日まで67%
  • 181日目以降は50%
  • 一定の条件を満たすと出生後休業支援給付金が13%上乗せされる
  • 出生後休業支援給付金の上乗せは最大28日間
  • 対象期間では67%+13%=80%相当になる場合がある
  • 「手取り10割相当」は額面給与が100%になるという意味ではない
  • 一定の条件を満たす育児休業では社会保険料が免除される
  • 給付金の金額だけでなく、実際の入金時期も確認する必要がある

そして今回、一番感じたのは、

育休は「給料がいくら減るか」だけで判断するものではない。

給付金や社会保険料まで含めて、「家計に実際いくら残るのか」を考えることが大切。

ということです。

我が家も第二子を迎えるにあたり、これから夫の育休期間を具体的に考えていく予定です。

制度を知っただけでは、まだ「何日休むのが我が家にとってベストなのか」は分かりません。

次は、実際の生活や仕事の状況を考えながら、「夫がどのくらい育休を取るのが現実的なのか」を考えてみたいと思います。

この記事について

この記事は、第二子の妊娠をきっかけに、筆者自身が男性の育休と家計への影響を調べた内容を整理したものです。

育児休業給付や出生後休業支援給付金には、雇用保険の加入状況、育児休業の取得状況、夫婦それぞれの取得時期、賃金の支払い状況などによって異なる条件があります。

この記事の金額は制度を理解するためのモデル計算であり、実際に受け取れる金額を保証するものではありません。

実際に育休を取得する際は、勤務先の人事・総務、ハローワークなどで最新の条件をご確認ください。

最終更新:2026年9月

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